外資系企業とはこんなところです
医療機器業界において、外資系企業で働くという選択肢は、自己成長を求める方にとって非常に魅力的です。しかし、その実態は内資とは大きく異なり、覚悟と主体性が求められる環境です。以下に、外資系企業の特徴を項目ごとにご紹介いたします。
主体性が求められる職場環境
- 外資系企業では、基本的に直行直帰の仕事形態が採用されております。そのため、主体性がないと業務を遂行することが難しくなります。
- マネージャーは新人に対して同行を繰り返しますが、独り立ちができるようになると、ベテランと同様に一人で営業活動を行うようになります。
- 指示を待つのではなく、自ら企画し行動することが求められます。
- 「会社が社員を守ってくれる」という受け身の発想では生き残れません。
- 会社の方針に従って行動し失敗した場合、内資では責任者が責任を問われますが、外資では本人が責任を問われます。最終的な意思決定に対しては、自分自身が責任を負うことになります。
- 昇進試験は挙手制です。
- 成長の機会は与えられますが、それを活かすかどうかは本人次第です。
成果主義の徹底
- 本国からの数字に対するプレッシャーは非常に強く、成果主義が徹底されています。
- 営業力のある人材を常に探しており、通年で採用活動が行われています。
- 志望動機として「患者の役に立ちたい」という思いは評価されますが、それ以上に営業力を重視される傾向があり、「金を稼ぎたい」という意欲の方が歓迎される可能性が高いです。
給与はデジタル評価
- 報酬は目標達成率に応じてデジタルに支払われ、透明性のある形態が採用されています。
- 組織への貢献度が評価され、優秀な人材は離職予防の観点から基本給が上がります。
- 外資系企業でも基本給水準は年々上昇しています。会社が設定する損益分岐点に対して、自分がどの位置にいるのかを常に把握しておく必要があります。
- 新陳代謝の激しい世界であるため、日々勉強し、会社の成長速度以上に成長し、報酬に見合った価値を提供することが求められます。
雇用の実態
- ハイパフォーマーを安価な労働力として多数雇用するのが原則です。
- 法律上は65歳定年ですが、社内ではその概念は存在せず、明確にされない「雇用の崖」があります。
- 営業職としての実質定年は40歳とされ、それ以降は伸び代が少なく、コストパフォーマンスが悪いと判断されます。
- 45歳からはリストラの対象となり、50歳を超えると会社都合で空いたエリアに飛ばされることが多くなります。
- 一定数の退職が必要とされるため、キャリア相談窓口が設置されています。
- それでも居座る場合は、営業実績や指導力などの「価値」が厳しく見られます。給与が高く、成長性がないと判断されると、社内の更生プログラムに組み込まれ、自発的な退職を勧告されます。
- マネージャー職の定年は45歳程度で、外された方には製品や診療科ごとの専門職ポストが用意されます。それ以外はシニア営業として雇用されますが、周囲の目は厳しくなります。
- シニアマネージャーの定年は50歳程度です。
- 離職率は年によって異なりますが、内資よりも確実に高く、3年目からはベテラン扱いとなります。
- 営業部では、どの部署も足切り2%程度のルールがあると考えられます。
昇進は会社都合
- 管理部門では、ポストごとに階級や年齢層が決まっており、それに適応する人材が配置されます。
- 公募は行われますが、手を挙げた人よりも会社が指名した人が形式上の面接を受けて合格するケースが多く見られます。
- 昇進はその時の会社のニーズに大きく左右されます。
- 体制は1年ごとに見直され、新営業プランとともに期初に発表されます。
M&Aによる部門売却
- 利益の出ない部門は、本社の方針によりM&A(身売り)されます。
- 優秀な人材は他部署に引き抜かれ、残りの社員は売却先に移管されます。
- 雇用は売却先の状況に左右され、良い売却先であれば問題ありませんが、そうでない場合は年齢の高い社員がリストラされる可能性があります。
- 従業員には何も告げられず、夜中のメールで知らされることもあります。
ワークライフバランス
- 基本的には「休みを取りなさい」というスタンスです。
- ただし、稼ぎたい方は休日も積極的に働きます。
- 数字を達成した方は休みを取る傾向があり、結果を出せば自由に休める環境です。
心構え
- 成績が良くても、賞金をもらえばまた1からのスタートとなり、1年ごとのレースが続きます。
- 「自分はこうありたい」「こうしたい」という姿勢を全面的に出すことが重要です。
- 強い個が最も生き生きと働ける世界であり、成長を信念とすることが求められます。
- 常に「給与に見合った価値を提供しているか」を考える必要があります。
すぐに辞めてしまう人の特徴
以下のような方には、外資系企業は全くおすすめできません。
- 現状維持を好む方
- ネガティブ思考で不満を口にする方
- 会社に依存し、モチベーションを会社に求める方
- 他責思考の強い方
外資系企業は常に成長を求められる組織であるため、こうした方はしんどい思いをするだけです。
サラリー水準
- 新人営業:600〜700万円
- 中堅以降:800万円、トップセールスは1500万円
- マネージャー:1100〜1500万円
- シニアマネージャー:1300〜1700万円
- ディレクター:2000万円前後
- シニアディレクター:2500万円前後
他業界と比べると若干高めの水準であり、同業他社との比較も常に行われています。基本給は入社時の同業他社の動向や前職の給与によって決定されます。
まとめ
- 外資系企業は、定年までのんびり居座るような会社ではありません。常に新陳代謝が行われており、力をつけるための修行の場として捉えるべきです。
- 自己成長を求める方には、内資よりも外資の方が適していると言えるでしょう。
- 成長志向だけでなく、社交性やコミュニケーション力の高い方も多く、人間性の幅広さには驚かされます。
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